スポーツくじ「toto」 お金にならないが地域には役立つ

まず控除率についてですが、控除率とは主催者(胴元)の取り分のことです。「ハウスエッジ」という言い方をする場合もあり、控除率が高ければ高いほど、主催者の取り分は多く残った額で当選金の支払いなどをしているといえます。しかし、控除した額の中から、そこに携わった人への給与など経費が差し引かれているため、控除された金額すべてが主催者側の取り分であるとはいえません。経費以外にもくじによっては、国に納付されているケースもあれば、地域社会へ還元されている場合もあります。

さて、サッカー・Jリーグのスポーツくじ「toto」の場合ですが、控除率は50%です。主催者側は売上高の50%を必ず確保することができ、残りの50%を配当金に充てています。日本の法律で認められているギャンブルのうち、totoは2番目に高い控除率となっています。ちなみに1番高い控除率は55%の宝くじです。

競馬や競艇など公営競技の控除率は20~30%台となっており、レースによって控除率が変わる場合があるので、必ずしもこの数値であるとはいえませんが、おおよそはこの数値で推移しています。

このように、totoは控除率が悪いといえ、お金をどぶに捨てているようなものです。

しかし、totoでの収益はサッカーの発展や日本のスポーツ振興のために、さまざまな取り組みに活用されており、グラウンドの芝生化などに役立てられてます。宝くじも同様に、その地域のために役立てられています。「くじ」という観点から見ればtotoのような控除率が高いくじはお金をどぶに捨てているようなものかもしれません。しかし、「地域貢献」という観点から見れば必要な資金を確保するために、必要な割合だと言い換えることができます。

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